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ステンレス製釣針、針先の砥ぎ直し。

以前書いた手入れにも通じることですが自分で針先を研ぎ直す方がいらっしゃいます。 ①使用して傷んだから研ぎ直す方②自分が納得出来る所まで砥ぐ方の2パターンかと思います。 ①の場合、まあ、これは手入れの範囲内ですよね。 ②の場合、相当の拘りの有る方とお察し致します💦 しかし研ぎ直した針先は錆び易くなります。 電解研磨で生成した不導体被膜も落ちますし。 削ったことで表面が荒くなる→表面積が増える→海水等の錆の原因に触れる面積が増えることになりますし。 一度研ぎ直した釣針を使用する場合は当然と言うか必ず手入れが必要になります。 それはつまり 針先を研ぎ直しても手入れをちゃんとすれば長く使える。 とも言えますね。   会社的には新品買って貰う方が嬉しいですが😅 そうやって傷んだ針先を直して大事に使って貰える。 拘りまくるお手伝いが出来る。 そう考えると針先の砥ぎ直しも個人的には嬉しいものです。

高炭素鋼製釣針からステンレス製釣針へ

弊社では当初は基本的には高炭素鋼製釣針のみ製造していました。 それに溶融ハンダメッキの上に電極スズメッキの二重掛けしていました。 20年位前でしょうか?近海マグロ延縄船でステンレス製釣針が流行しました。 その浸透速度は凄まじく1~2年で一気に広がりました。 近海マグロ延縄船に広まり切ってから遠洋大型船に徐々に広まって行った感じです。 ステンレス製釣針が広まったキッカケは海外製品の流通だと思っています。 太くて不格好で錆びないだけの安い釣針が最初に流通して (めっちゃ要約しますと😅)「これよりもっとちゃんとしたの無い?」 と言う要望が多々有り、 それに対応し続けたら弊社で製造しているのは99%ステンレス製釣針になっていました😓   メッキ品を仕掛けから外して手入れして(再メッキ)再び仕掛けに取り付け。 紛失した釣針だけ新品補充。 ステンレス製より耐食性の悪いメッキ品でこれをエンドレスに繰り返すより ステンレス製を使えるとこまで、とことん使って錆と仕掛けの許容限界過ぎたら新品と交換。 こちらの方が効率が良いようでステンレス製が主流となりました。   ステンレス製の強度にマイナスイメージの有る方。 安心して下さい。 高炭素鋼の代わりに二十年使われて何も問題有りませんから👍 高炭素鋼の時から変わらず100%自社製造です👍    

釣針に使うステンレス、どっちが良い?

釣針に使うステンレスの種類。のことを書いてます、第三弾。 オーステナイト系とマルテンサイト系の特徴を書いて来ました。 件名で「どっちが良い?」とか書いてますが自社で使っている以上 当然マルテンサイト系です。 弊社独自技術の「しなる強度」を持たせる為です。   ここからは机上の空論を語ります。 魚が喰って掛かります。この時100kgの負荷が釣針にかかると仮定します。 ここで伸びると? かかっていた負荷は逃げます。 ここで折れると? かかっていた負荷と共にマグロも逃げます。 ここで伸びずに折れずにしなるだけなら? 負荷が逃げずに蓄積されます、マグロも逃げません。 魚体が方向転換等する度に蓄積された負荷が反発して喰い込んで行きます。 竹定規で普通に叩くよりしならせて叩く方が痛い。 デコピンが親指で力を貯めるから痛い。 そんな理屈が喰い込みに反映されている。 と想像しているんですけど、水中ドローンとかで確認出来んもんですかね?🤔 てな妄想でここまでの駄文&長文終わらせときます😓     企業秘密では有りませんがステンレスの材質を敢えて系統でボヤかしてます。 ググれば解る人には解ることですし。

釣針に使うステンレス、マルテンサイト系

釣針に使うステンレスの種類。のことを書いてます、第二弾。 弊社のステンレス製釣針の本体はこれから書くマルテンサイト系です。 マルテンサイト系の場合。 他のステンレスに比べて耐食性が落ちます。 オーステナイト系がクロム&ニッケルが含まれているのに対してニッケルが含まれていません。 それと引き換えに熱処理で硬度&靭性を持たせる為の炭素が含まれているからです。 弊社ではこの性質をカバーする為に一本づつ全てに電解研磨処理をしております。 それでも錆びにくいだけなので手入れ推奨しています。 弊社で購入実績が確認出来る方に限り、 再度、電解研磨で表面処理するか価格と共に検討中です。 硬度が高い=加工が難しい 前述の理由で炭素が含まれているので致し方無し😑 仕入れ先曰く刃こぼれしにくく錆びにくいので刃物に使われることが多いとのこと。 弊社の技術起源は刀鍛冶なのを思えば少し感慨深いかも? 熱処理が出来る。 これにより高炭素鋼と同等の硬度と靭性を持たせることが出来ます。 「しなる強度」を持たせることが弊社釣針の最大の特徴ですので。  

釣針に使うステンレス、オーステナイト系

釣針に使うステンレスの種類。のことを書いてみます。 書いてて長くなりそうだったので分割しました😓 ステンレスの種類を細分化すると相当な数になりますので、まず系統で絞ります。 ①オーステナイト系②フェライト系③マルテンサイト系、大まかにはこの三系統。 この中で釣針に使用されているのが①と③です(弊社が把握している限りでは)。 自主廃業した同業メーカーさんが昔②を使っていたような? ①オーステナイト系の場合。 大した表面処理しなくても耐食性は一番高いです。 この①にSUS304が当てはまり「ステンレス=錆びない」をイメージ付けた戦犯やと思っております。 加工性に優れる=柔らかくて硬度&靭性が無いです。 これも生活用品に使われて一般化する理由ですね。 釣針として使う場合、熱処理が出来ないので強度を出す為に太くしたり加工硬化させたりします。 ただ太くしても本来の性質は変わらないので負荷の最大値を超えると容易に変形します。 加工硬化だと強度、、、と言うよりも硬度ですね。 それは増しますが応力を加えたことで内部に歪(ひずみ)が出来て破断し易くなります。 海外製ステンレス釣針でオーステナイト系が使われています。 形が揃っていない、曲げ加工の時の跡が強く残っている、錆びない。 等が海外製ステンレス釣針の特徴でしょうか。   弊社ではオーステナイト系ステンレスは釣針には使用していません。 溶接リングのみSUS304となります。 案の定、長くなったので次回へ😅

二本釣、販売開始です。

2.0寸(2.1mm)ホロ釣 三重型 鋼製 上記、製品の販売を開始致しました。 これも半製品で残っていた規格を製品として仕上げました。 在庫室?を漁ってると、この手の類がちょこちょこ有るんですよねえ😅